すっぽんを食べた
ふと「あ、すっぽんって食べたことないな」と思い、新宿へすっぽんを食べに行った。
店先で初めて「佐賀産のはがくれすっぽん」という品種をこれから食すことを知り、そもそもすっぽんに多様な種類があるという認識を持ち合わせていないという自身の不勉強具合を感じて「あ、こんな体たらくでお店の敷居を跨いだりしたら店主に怒鳴られるのではないか」と臆病風に吹かれたりもしたが、気付いた時には店の暖簾をくぐっていた。
「怒鳴られたら帰れば良い」
無駄に悩んでも、実際の世界で起きる展開はたかが知れている。
35歳を過ぎるとそれまでに得た経験則のおかげで意思決定にかかる心理的コストはだいぶ低減化されるものだなと実感した。
カウンターの席に通され店主から歓待の言葉とともにお絞りを受け取ったあたりでさっきまでの不安は杞憂だったと安心する。
さて、食べたコースは10品で以下の通り。
(箸休め、生海苔酢、香り茶の写真は撮りそびれた)
すっぽんの肉は生臭さが一切無く、淡泊な味わいと尋常ではない柔らかさが舌に心地良かった。 スープ系はすっぽんの出汁の肌理細かい旨味がたまらなく、延々と飲めてしまう。
お酒も美味しく、また是非、食べに行きたい。