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オーヴァーロード を観た

妨害電波塔破壊作戦のためにドイツ占領下のフランスに送り込まれた米軍落下傘部隊が、ナチスの要塞となった塔の地下で 異形の化け物と遭遇して戦う話 オーヴァーロード を観た。

「ナチス+人体実験」というB級映画で散々に手垢が付いているであろう題材をここまで見ごたえのある作品に仕上げていて恐れ入る。 ちなみに題名の「オーヴァーロード」はノルマンディーの戦いのコードネームである「オーヴァーロード作戦」に由来しているようだ。

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第2次世界大戦の最中、主人公ボイスの所属する落下傘部隊は、連合軍によるノルマンディー上陸作戦に不可欠な、シエルブラン村の教会に建てられた妨害電波塔破壊任務遂行のため、ドイツ占領下のフランス郊外に送り込まれる。

序盤、フランス上空で落下傘部隊を乗せた輸送機がドイツの爆撃を受けて決死のパラシュート降下をするシーンは圧巻。この冒頭の10分だけでも満足度は高い。

命からがらに無事降下したところ、すぐにドイツ兵に囲まれて頼れるレンシン軍曹(ボキーム・ウッドバ)が殺されてしまう。
辛くも生き残った落下傘部隊は主人公のボイスとフォード伍長、カメラマンのチェイス、スナイパーのティベットの4人のみ。
そんな絶望的な状況にも関わらず一行は凄腕のフォード伍長の牽引と途中で出会ったフランス人女性クロエの助けを借りて目的のシエルブラン村に到着するも、そこはすでにナチスによる厳しい警戒態勢が敷かれていた。一行が一旦クロエの家に身を隠して様子をうかがっていると、偶然が重なりボイスは教会内の潜入に成功。そこで彼は生物兵器製造を行う人体実験場を目撃するのだった。

前半の戦争パートからモンスターパートへの転換によって一気にストーリーが加速する。ナチスの将校とヒューイ伍長の因縁が丁寧に増幅されてモンスターパートで再激突する様は相当に手に汗握るものがあった。

最初は嫌な奴でしかなかったスナイパーのティベットが良い奴に変わっていくのはこの手の映画にありがちな予定調和設定だが全然嫌にはならないし、絶対に不可欠な要素であろう。

いやー、中々におすすめの作品だ。