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アンロック 陰謀のコード を観た

驚愕のオーランド・ブルーム無駄遣い映画 アンロックを観た。

アンロックとは尋問で容疑者の閉ざされた口を完全に割って自白させる「完落ち」の事を意味する。

過去にテロリストの尋問に失敗をし、テロを未然に防げず多くの被害者を出してしまったことを悔やみ一線を退いた元CIAの尋問スペシャリスト・アリス(ノオミ・ラパス)はバイオテロ計画の重要なメッセージを持つメッセンジャーの尋問のためCIAに呼び出され、再び尋問の現場に復帰することとなる。 だが、招集をかけてきたそのCIAの捜査官達は実は偽者で、その尋問依頼がテロリストによる罠であることに途中で気づいたアリスは、昔の上司エリック(マイケル・ダグラス)や元海兵隊員ジャック(オーランド・ブルーム)の協力を得て凶悪なテロに立ち向かう。

尋問官が主人公ということで、行動心理学等のアカデミックな知識を駆使して犯人の表情や仕草から情報を炙り出していくようなやり取りを期待していたが、残念なことにそういったシーンは殆ど出てこない。(ほんの申し訳程度はあったが)

尋問のスペシャリストという設定のはずのアリスだが、完全に武闘派エージェントという印象しかなかった。 序盤でめちゃくちゃ腹筋しているシーンで何となく予感はしていたけど。

途中で重要なテロのメッセンジャーが殺されると、アリスにはその殺害容疑をかけられてアメリカ・イギリス両国から追われる身となるのでさしずめ女版ジェイソン・ボーンと言ったところか。アリス役のノオミ・ラパスはセブンシスターズで演技の引き出しの多さに驚かされたけど、今回はそういった驚きを感じることなく教科書通りの立ち回りであまり印象に残らなかった。

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本作の特筆すべき点は、なんと言ってもオーランド・ブルームの無駄遣いだろう。取って付けたようなサブキャラ設定で、早い段階での離反からの呆気無い退場には心底驚かされた。果たして彼の無駄遣いこそがこの映画の切り札だったりしないだろうか?

最後の最後に印象に残っていたのは、CIAの偉い人役をしていたジョン・マルコビィチが思いの外にチャーミングだったことぐらいである。