ラプラスの魔女 感想
ようやくラプラスの魔女を読んだ。
昨年、三池崇史監督による映画化が話題だったので「劇場で観たいなー」と思ったが、当時はまだ原作を読んでいなかったので劇場鑑賞は見送り、DVDが発売される頃になると「あ、読まないと!読まないと!」と焦燥に駆られるものの、身辺が何かと忙しかったりそもそも他に読むべき本があったりで「Netflix か Amazon Primeで動画が配信される頃までには読んでおけばいいや!」と棚上げにしてしまっていた。
ようやく最近、身の回りのことが色々と落ち着いてきたので「えい!」と重い腰をあげて本のページを開いた次第だ。
- 作者: 東野 圭吾
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2015/05/15
- メディア: 単行本
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感想
未来予測という特殊能力によって逆算式に人の行動を操ったり、事故の起きそうな危ない場所を事前に察知しターゲットをそこに誘導することで、自分が直接手を下すことなく完全犯罪を果たすというアイディアは面白い。
ただ、その能力が明るみになってからというもの、伏線の甘そうな部分へのフォローが概ねその能力頼りになってしまっているのが目についたのは正直否めない。
そして、ラストでの諸悪の根源との対決が想定外にあっさりと終わってしまいクライマックスでのインパクの弱さが気になるところか。
未来が予測できるという設定は、都合良くストーリーの行方をコントロールできてしまえるが、それ故、物語のバランス感覚を損なってしまう危険性も同時に孕んでいるものだなーと思った。
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2018/11/14
- メディア: DVD
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(動画が配信されたら、取り敢えず見るつもりではいる)